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【実践ガイド】Notionで印刷するときの問題を解決する方法

  • Notionで作った資料、印刷するとレイアウトが崩れてしまうな…
  • ページを分けたいのに、改ページがうまくできないのはなぜ?
  • Notionを使った印刷のベストプラクティスって何?

結論から言うと、Notionは基本的に印刷に特化していないツールです。
特に教員や紙の資料が必要なビジネスパーソンにとって、この問題は無視できません。

しかし、そのメリットを活かしながら印刷物を効率的に作成する方法はあります。

本記事では、Notionで印刷する際の問題点とその対処法を詳しく解説します。

結論
・Notionはデジタルファースト設計なので紙媒体苦手
・標準機能ならPDFかブラウザ印刷の2パターン
・1ページ1ノート方式やレイアウトテンプレが無難
・おすすめはNotion+Word/Canvaなどのハイブリッドアプローチ

この記事を読めば、Notionの強みを活かしながら、印刷の弱点を克服する具体的な方法が分かります。

実践的なテクニックと効率的なワークフローを身につけて、Notionと印刷をうまく組み合わせましょう。

ダイス
ダイス 一人社長の裏方エンジニア | DXコンサルタント

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Notionで印刷物を作る際のメリットと課題

Notionで作成した資料を印刷するイメージ

Notionで印刷物を作成することを検討している方に、まずはそのメリットと課題をはっきりとお伝えします。
実際にどんな場面でNotionが活きるのか、そして何に注意すべきかを理解しておきましょう。

Notionで印刷物を作成する3つのメリット

Notionの印刷物作成メリット
  • 画像や箇条書きの挿入が簡単で崩れにくい
    ドラッグ&ドロップでの挿入や自動整列機能により、レイアウトが直感的
  • 共同編集と情報共有が容易
    複数人での同時編集が可能で、最新版を常に共有できる
  • テンプレート活用で作成時間を大幅短縮
    既存テンプレートを活用することで、1から作成する手間が省ける
    » テンプレートって何?

Wordで意図せぬ表示になった経験はありませんか?

Notionは慣れてくると、WordやExcelよりも格段に早く、余計なズレや空白を気にせず安定して資料作成できる点が大きな魅力です。
シンプルな構造の文書や、テキストと画像のバランスが良い資料では、その強みがより発揮されます。

教員の方であれば、遠足のしおりや学級通信、簡易的な教材など、ビジネスパーソンであれば会議資料やマニュアルなどが適しています。

印刷時によく起こる3つの問題点

Notionの印刷における課題
  • 印刷範囲の設定ができない
    WordやExcelのような「印刷範囲を選択」する機能がない
  • 改ページの制御が難しい
    任意の場所で改ページを指定する標準機能がない
  • レイアウトが完全に固定できない
    印刷時やPDF化時に想定外のレイアウト変化が起こることがある

これらの問題点は、Notionがそもそも印刷を前提としたツールではないことに起因します。
デジタルでの閲覧・編集に最適化されているため、紙への出力は二次的な機能と考え、後述する代替方法を使うのがオススメです。

ブラウザの印刷機能を使ったNotion印刷画面
ブラウザからの印刷は一見便利だが、細かな調整が難しい

Notionを印刷用途で活用する現実的なアプローチ

これらの課題を理解した上で、Notionを印刷用途で活用するには以下の考え方が重要です。

  • 「デジタル作成・紙出力」の明確な役割分担
    Notionは内容の作成と整理に使い、最終的な印刷調整は別ツールを検討する
  • Notionの強みを活かせる印刷物選び
    複雑なレイアウトがいらない資料作りに限定して活用する
  • 印刷用テンプレートの活用
    あらかじめ印刷を想定した構成のテンプレートを用意しておく

Notionの基本的な操作ができることを前提に話を進めていますが、もし基礎から学びたい方は以下の記事も参考にしてください。

次に具体的な実践例として「遠足のしおり」の作り方を紹介します。

Notionで作る印刷物の実践例:遠足のしおり

遠足のイメージ写真

ここでは具体的な実践例として、Notionで「遠足のしおり」を作る方法を紹介します。
この例は教育現場向けですが、会議資料やプロジェクト概要書など様々なビジネス文書作成にも応用できます。

Notion印刷向きの作成物とは?

  • シンプルな構造の文書(1-2ページ程度)
    会議アジェンダ、週報、行事案内など
  • 画像を多用する資料
    説明資料、ビジュアルレポートなど
  • テキスト主体の情報資料
    マニュアル、FAQ、手順書など

Notionでは以下の要素を簡単に作成・整理できるため、これらを組み合わせた資料作りに適しています。

  • 画像
  • MAP
  • テキスト
  • 箇条書き
  • チェックボックス

Notionはこれらを簡単に作成することができるので、共有資料作りに最適です。

慣れればWordやExcelよりも格段に短い時間で綺麗な資料を作成できます。

遠足のしおりの具体例とテンプレート

イメージ図はこんな感じです。

Notionで作成した遠足しおりの表紙
適当にインターネットから無料素材を挿入
Notionで作成した遠足しおりの内容ページ
項目は適当ですがこんな感じ

使い方に慣れると「見出し・箇条書き・画像・チェックボックス」などを組み合わせて5分程度で作成できます。

ジャンプ先ページもNotionで作成したものです。

印刷物として問題があるため、実際の印刷時の注意点は後ほど詳しく解説します。
ただし見た目の良さと作成スピードという点では、Notionの強みが活きています。

ビジネス文書への応用例

このテンプレートは教育現場だけでなく、ビジネスシーンでも活用できます。

とくに一時的な共有資料では他を圧倒するスピードで完成可能です。
印刷物の体裁が不要なシーンではハイスピードで資料が作れます。

WordやExcelと比較した作成効率の違い

ワードやエクセルと違って便利な点
  • 画像の挿入が簡単
    サイズ変更やトリミングも楽々
  • 自動的に綺麗に配置
  • カバー画像もつけられる
  • 箇条書きなど変にずれない
できないこと
  • 中央揃えなどの体裁調整
  • 印刷範囲の設定

次章では、Notionで作成した資料を実際に印刷・PDFエクスポートする基本的な方法と、その際の注意点について解説します。

Notionの印刷・PDFエクスポート基本ガイド

Notionで作成した資料を印刷するための基本的な方法を解説します。
主に「PDFとしてエクスポートする方法」と「ブラウザから直接印刷する方法」の2つがあり、それぞれ特徴が異なります。

印刷をメインにする場合は後述するハイブリット式がおすすめです。

Notionで作ったコンテンツを印刷する2つの方法

  1. PDFとして出力して印刷
  2. ブラウザの機能で印刷

PDFとしてエクスポートする方法と注意点

PDFエクスポートは、レイアウトをある程度保持したまま印刷するのに適しています。
特に画像や表組みが多い資料では、この方法が推奨されます。

Notionでエクスポートメニューを選択する画面
右上の・・・メニューからエクスポート

エクスポートボタンを押すと、以下のような設定画面が表示されます。

Notionのエクスポート設定画面
エクスポートの設定
PDFエクスポート時の最適な設定
  • エクスポート形式:PDF
    印刷を前提とする場合はPDFを選択
  • ページサイズ:A4
    日本の標準用紙サイズ
  • スケール率:80-90%
    100%だと端が切れることがあるため少し小さめに

PDFにするだけの機能なので、ページ範囲を設定することはできません

プレビュー表示機能もないので、「PDF作成→PDFを開いて確認→スケール率で調整」の必要があります。
何度も試行錯誤が必要になるケースが多いので、時間に余裕をもって準備しましょう。

本格的な印刷物の場合は、後述する方法がおすすめです。

ブラウザの機能で印刷するときのポイント

ブラウザの印刷機能を使う方法は、PDFエクスポートとは異なる特徴があります。
特にWebページとしての見え方に近い形で印刷したい場合に適しています。

Chromeブラウザでの印刷設定画面
例ではChromeを使用 ファイルから印刷を選びます
ブラウザ印刷のコツ
  • ブラウザの選択
    Chrome推奨(印刷プレビューと実際の印刷結果の差異が少ない)
  • 表示倍率の調整
    印刷前にブラウザの表示を80-90%に設定
  • 余白設定
    「最小」や「カスタム」で10〜15mmに設定

ブラウザ・プリンタによって印刷設定は違いますが、用紙サイズ・縦横の設定もできます。
ただし、印刷が荒く、ぼんやりするのがデメリットです。

「Ctrl(Cmd)+P」で印刷しようとするとNotionの検索機能が働いてしまうので、ブラウザのファイルボタンから操作しましょう。

各印刷方法の特徴と選び方

PDFエクスポート向きの資料
・見た目重視の文書
・外部への提出資料
・画像や表組みが多い複雑なレイアウト
ブラウザ印刷向きの資料
・社内限定の簡易資料
・テキスト主体のシンプルな文書
・一時的な使用を前提とした資料
・データベースビューなど特殊な表示形式の資料

以上の通り、Notionで印刷するには「PDFにする」か「画質が下がるがブラウザ印刷」しか方法がありません。

WordやExcelとは違い、印刷に特化していないNotionには「印刷範囲を設定する」という概念がないので注意しましょう。

Notionで印刷物を
作るときのデメリット
  • 印刷位置を選べない
    紙の中央に印刷、余白など
  • 横向き印刷ができない
    ブラウザの印刷機能を使えば可能だが、基本は縦向きPDFにして印刷
  • 1ページに収める調整が面倒

次の章では、これらの問題に対する具体的な対処法について詳しく解説します。
特に「1ページ1ノート方式」や「レイアウト調整のコツ」など、実践的なテクニックを紹介していきます。

Notionでの印刷問題への現実的な対処法

ここまでで解説した通り、Notionは印刷に特化したツールではないため、いくつかの制約があります。
しかし、工夫次第でこれらの問題を軽減し、効率的に印刷物を作成することができます。
ここでは実践的な対処法を紹介します。

1ページ1ノートの分割テクニック

冒頭で紹介したテンプレートは「1ページ」ごとにNotionページを作成しています。
印刷範囲を明確にして修正をしやすくするためです。

その代わり、ページ数が全て1になってしまうので、配布用コピーを作るときに切り落とした方が自然に見えます。

全てのページ番号が1ページとなっている遠足しおり
よく見るとページ数が全部1になってる

しおりの全てのページを「Notion一つのページ」に作ってもPDF化はできるし印刷もできますが、「好きなところで改ページできない」というストレスが発生するので一長一短です。

1ページ1ノート方式のメリット
  • 印刷範囲の調整が不要
    1ページ完結なので余計な調整が必要ない
  • 修正が容易
    問題のあるページだけを選んで修正できる
  • 作業分担がしやすい
    複数人で分担して作業可能
  • インデックス管理が容易
    目次ページから各ページへのリンクで管理

ページ構成を工夫して印刷トラブルを最小化する方法

Notionのページを効率的に印刷するためには、最初から印刷用のレイアウトに調整しておく方法もあります。

印刷向けページ設計の基本原則
  • 余白を意識した構成
    上下左右に十分な余白を確保(特に下部)
  • 1ページあたりのコンテンツ量調整
    A4用紙に収まる量を意識(スクロール2.5〜3回分が目安)
  • 画像サイズの最適化
    大きすぎる画像は事前にリサイズしておく
  • シンプルな構造を維持
    なるべくカラムや装飾は使わない

特に画像の配置は印刷物の出来栄えに大きく影響します。
画像はドラッグ&ドロップで簡単に挿入できるのがNotionの強みですが、印刷を前提とする場合は以下のポイントに注意しましょう。

複数ページドキュメントを効率的に管理するコツ

複数ページにわたる文書を作成する場合、次のような工夫が効果的です。

複数ページ管理のテクニック
  • 下位ページ構造の活用
    メインページの下に各ページを子ページとして配置
  • リンクによるナビゲーション
    目次ページから各ページへのリンクを設定
  • テンプレート活用
    共通フォーマットをテンプレートとして保存・再利用
  • 同期ブロックの利用
    複数ページで共通の情報は同期ブロックを使用

正直印刷においては使いにくいとえます

そのため、印刷物のデザイン性をさらに高めたい場合は、Canvaなどの印刷に特化したツールとの併用も検討する価値があります。

次の章では、Notionと他のツールを組み合わせた効率的なワークフロー戦略について解説します。
それぞれのツールの強みを活かしつつ、弱点を補完する方法を紹介します。

Notionページを印刷するハイブリッドワークフロー

ここまでNotionでの印刷方法と問題点、そして対処法について解説してきました。
しかし、より本格的な印刷物を効率的に作成するには、Notionと他のツールを組み合わせた「ハイブリッドワークフロー」が最も効果的です。
この章では、実践的なワークフロー戦略を紹介します。

「作成と出力の分離」アプローチの実践

Notionの強みを活かしつつ印刷の弱点を補うためには、「作成と出力の分離」というアプローチが有効です。

作成と出力を分離する3ステップ
  • STEP1: Notionで構造と内容を作成
    情報の整理、テキストの作成、基本的なレイアウトまでをNotionで行う
  • STEP2: 専門ツールで最終調整
    Word、Gooleドキュメント、Canvaなどで見た目の最終調整を行う
  • STEP3: 高品質な印刷出力
    印刷に特化したツールから最適な設定で出力する

このアプローチの最大のメリットは、各ツールの強みだけを活用できる点です。
Notionの情報整理能力と、Word/Canvaなどの印刷向け機能を組み合わせることで、効率と品質の両方を実現できます。

Notion+別ツール連携による効率的な作業方法

具体的に、Notionと他のツールをどのように連携させるべきかを解説します。

Notion→Word/Googleドキュメント連携
1. Notionからノート内の情報をすべてコピー
2. WordやGoogleドキュメントにペースト
3. 最終的なレイアウト調整や装飾を追加
4. ページ番号や見出しスタイルなどを設定
こちらはNotionのページ内に記載されたものです。

例えば上記のNotionで作成したページを、

全選択してコピーして

ドキュメントに貼り付ける。

これだけで綺麗な体裁で文章が複製できるので、あとはドキュメントで印刷設定すれば完了です。

次はCanvaを活用した方法です。

Notion→Canva連携
1. Notionでテキストコンテンツとデータをまとめる
2. PDFまたはテキストでエクスポート
3. Canvaのホームページにドラッグ&ドロップ
4. Canvaで編集して再出力して印刷
Notionの標準機能でPDF化したもの。

Notionで作成してPDFとして出力します。

Canvaのホーム画面に作成したPDFをドラッグ&ドロップすると、編集可能なCanvaデータとしてインポートできます。s

あとはCanvaでいじり放題。ページ番号まで編集可能です。

特にCanvaは無料で直感的なドラッグ&ドロップ操作と豊富なテンプレートで、デザイン知識がなくても美しい印刷物を作成できるため、Notionとの相性が良いツールです。

教員の方は教育機関向けの無料プランを利用できる可能性が高いのでチェックしてみてください。
» iPadで使える教師の特典はこちら

Notionで印刷物「遠足のしおり」を作る のまとめ

  • 爆速の資料作成は可能
    Notionは情報整理と共同編集に優れ、素早いコンテンツ作成が可能
  • 印刷範囲の調整がめんどくさい
    印刷に特化していないため、レイアウト調整に工夫が必要
  • ハイブリッドワークフローが最適解
    Notionで内容作成、印刷向けツールで最終調整という組み合わせが効果的

ペーパーレスや電子化全盛のツールなので印刷物としての機能は弱めです。
先生のように紙出力の必要があったり、「古い体質の会社」ではWordやExcelの方が結果的に楽になることも多いでしょう。

しかし、Notionの強みである情報整理や共同編集機能を活用しながら、印刷向けツールと組み合わせる「ハイブリッドアプローチ」を取ることで、最高の効率と品質を実現できます。

将来的には、Notionを中心とした業務DX、API連携やAutomationによる自動化、組織全体での効率化、そして段階的なペーパーレス化へと進んでいくことで、さらなる業務効率化が可能になるでしょう。

使い所を考えて上手に活用していきましょう。

ダイス
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