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【2024年版】所見作成フリーツール|AIで自動作成(記事内ツールあり)

  • 通知表の時期、所見作成に追われていませんか?
  • 生徒一人一人の良さを上手く言葉にできない…
  • メモはたくさんあるのに、まとめるのに時間がかかる

子どもたちの様子や成長を観察し、その記録を活かして所見を作成する。教師にとって大切な仕事ですが、時間的な負担も大きいものです。

この記事では、最新のAI技術を活用した所見作成の効率化方法と、記事内で使える無料ツールをご紹介します

この記事でわかること
・AIを活用した効率的な所見作成の具体的な手順
・記事内で即座に使える無料の所見作成ツール
・個人情報を安全に扱うためのポイント
・iPadやスマートフォンでの活用方法

AIツールを効果的に活用するには、日々の観察メモを適切に記録することが重要です。
iOSをお使いの方は、Apple純正メモアプリを活用した記録方法も参考にしてみてください。

本記事のツールを使用すると、上記のように日々の観察メモをAIが分析して所見の文章を提案してくれます。
では、現場での所見作成における課題と、AIツールによる解決方法について詳しく見ていきましょう。

この記事を書いた人

・AI講師、Notion構築代行業
・妻はiPadを使う現役小学校教師
・前職は補償関連に10年以上従事
 » その仕事、楽になります 

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AIを使った所見作成ツールを使ってみよう

education

この記事では、Google AI Studioを活用した無料の所見作成ツールを提供しています。
観察メモを入力するだけで、2つの異なる視点から所見文を自動生成できます。

ツールの特徴
  • 完全無料で利用可能
    Googleアカウントがあれば、誰でも無料で利用できます(2025/01現在)。
  • 2パターンの所見を自動生成
    1回の入力で異なる視点の文章を提案します。
  • ブラウザが使えれば端末を問わない
    iPadでもスマホでも、APIキーさえ取得すれば簡単に使えます。

APIキーの取得方法

ツールを使用するには、まずGoogleのAPIキーを取得する必要があります。
以下の手順で簡単に取得できます。

  1. GoogleAIStudioにアクセス
    Googleアカウントでログインします。
  2. APIキーの取得
    左上の「Get API key」からAPIキーを取得。

聞いたことない!という方に向けてAPIキーの取得や利用に関して、よくある質問をまとめました。

APIキーについて
  • Q:APIキーって何ですか?
    A:アプリを使うための専用パスワードのようなものです。
    このキーがあることで、安全にAIサービスを利用できます。
  • Q:取得に料金はかかりますか?
    A:2025/01現在無料で利用可能です。クレジットカード登録の必要もありません。
  • Q:他人にキーを見られたら危険?
    A:はい。パスワードと同じで秘密にする必要があります。
    見られてしまった場合は、コンソールから新しいキーを作り直しましょう。
サービスの利用について
  • Q:プログラミングの知識は必要ですか?
    A:いいえ。必要ありません。
    APIキーを入力して、メモを書くだけで利用できます。
  • Q:スマホでも使えますか?
    A:はい。ブラウザさえあれば、スマートフォンやタブレットでも利用できます。
  • Q:入力した内容は保存されますか?
    A:いいえ。入力内容は一時的なものです。ブラウザを閉じると消去されます。
  • Q:実際の利用料はどのくらいですか?
    A:所見作成程度(20~30人分)の利用なら、無料枠の範囲内で十分です。
    無料枠を使い切るのは、かなり大量に利用しない限り難しいでしょう。

APIキーは個人アカウントに紐づく重要な情報です。
・他人との共有は避けましょう
・定期的な更新をおすすめします

以下のツールで、実際に所見を生成してみましょう。
生徒の個人情報保護のため、「Aさん」のように匿名化してご利用ください。

不安な方は、まずLINEでの利用(QRコード読み取りだけで利用可能)から試してみることをおすすめします。
APIキーの取得は、使い勝手を確認してから検討しても遅くありません。

※ GoogleAIStudioで取得したGemini APIキーを入力してください

*不具合等はコメントまたはお問い合わせページよりご連絡ください。

具体的な入力例と生成のコツ

より自然な所見を生成するために、具体的なエピソードを中心に入力することがポイントです。
以下のような入力例を参考にしてみてください。

入力例とポイント
  • 良い例:具体的な行動を記述
    – 給食当番の時、配膳の手順を覚えて他の児童に優しく教えていた。
    – 算数の時間は、自分の考えを図や言葉で説明できていた。
  • 避けたい例:主観的な評価のみ
    – とても優しい子です。
    – 勉強を頑張っています。

具体例

前期
あゆみさん
・学校探検、2年生と手をつないで話をしっかり聞く
・休み時間、一人でいる子にしりとりしようと話しかける
・靴をきれいに揃えて帰る
・授業中の姿勢○よく目が合う	

より質の高い所見を生成するために

AIツールはあくまでも補助的なツールです。
質の高い所見を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。

  • 日々の観察記録を充実させる
    写真や短いメモでも構いません。
    iOSをお持ちの方は、Apple純正メモアプリを活用した記録方法もご参考ください。
  • AIの提案を基に調整する
    生成された2つのパターンを組み合わせたり、表現を調整したりして、その子らしさを引き出しましょう。ご自身でAIツールを有料契約している場合は、2パターンを入力して調整するのがおすすめです。
  • 成長のストーリーを意識する
    単なる事実の羅列ではなく、どのように成長したかが伝わる文章に仕上げましょう。

他の所見作成方法

LINEで手軽に試せる所見作成

AIツールのアカウント登録やAPI設定が面倒な場合は、LINEを使った方法がおすすめです。
普段使っているLINEから、すぐに所見作成を試すことができます。

所見作成AIのLINE QRコード
QRコードを読み取って友達追加するだけ

実際の使い方を見ていきましょう。

  1. 友達追加
    QRコードを読み取るか、ID検索で「AIチャットくん」を追加します。
  2. メッセージを送信
    「所見を作成したい児童の様子」を具体的に入力します。
LINEでの所見作成例
普段使っているLINEで気軽に利用できます
LINE利用のメリット・デメリット
  • メリット
    ・アカウント登録や設定が不要
    ・スマートフォンから手軽に利用可能
    ・操作が直感的で分かりやすい
  • デメリット
    ・1日の利用回数に制限あり(無料版)
    ・文章の調整機能が限定的
    ・生成結果の保存や管理が難しい

こんな方におすすめ:
・AIでの所見作成を試してみたい方
・数人分の所見を作成したい方
・スマートフォンでサクッと使いたい方

スプレッドシートでクラス全員分を一括作成

大量の所見を効率的に作成したい場合、定番はスプレッドシートやExcelとChatGPTの連携です。
一度設定すれば、入力したメモから自動で所見を生成できます。
では具体的な設定手順を見ていきましょう。

準備するもの
  • Googleアカウント
  • Google Chrome(ブラウザ)
  • ChatGPTのAPIキー
  1. ChatGPTのアカウントを作成
    ChatGPTの公式サイトから無料で作成できます。
    ①、②は簡単なので詳細は割愛します。
  2. APIキーを取得
    API Keys」ページで「Create new secret key」のボタンを押し、表示された文字列をコピーします。
  3. 拡張機能のインストール
    ChatGPT in Google Sheets and Docs」をChromeにインストールします。
  4. ChatGPT拡張機能のインストール画面
    インストールして有効化するだけです
  5. スプレッドシートでAPIキーを設定
    スプレッドシートを開き、上部タブの拡張機能から設定画面を開きます。
  6. スプレッドシートでのAPIキー設定画面
    拡張機能から設定画面を開く
    APIキーの入力画面
    APIキーを貼り付けして連携完了

iPadでの利用について:
アプリ版のスプレッドシートでは拡張機能が使えません。
ブラウザ(SafariやChrome)からスプレッドシートを開いて利用してください。
エラーが出た場合は、同じスプレッドシートをシークレットモードで開いて試してみましょう。

所見生成の具体的な使い方

設定が完了したら、以下の手順で所見を生成できます。
ExcelのSum(足し算)などと同じように、「GPT関数」を使って所見を生成します。

スプレッドシートでのGPT関数の使用例
黄色セルに観察メモを入力すると、水色セルに所見が自動生成されます

以下のような関数を入力することで、自動で所見文を作成できます。

=GPT("私は教師です。小学校で受け持っているクラスの"&A2&"さんの所見を作成します。"&B2&"は普段の様子です。参考にしつつ、50字程度でわかりやすく所見を作成して。日本語でお願い。")
GPT関数使用のポイント
  • A2、B2などのセル参照は自身のシートに合わせて変更します
    (入力するセルの位置に応じて調整してください)
  • 文字数や表現スタイルは指示文を変更して調整可能
    (「柔らかい表現で」「メリットが際立つように」など)
  • 個人情報は「Aさん」「1番の児童」など匿名化して入力
    (実際の運用では個人情報の入力は控えましょう)

複数人の所見を一気に生成しても、結局一人ずつ生成するので効率はあまり変わりません。
Excelが得意な方や普段使いしている先生におすすめの方法です。

AIを使った所見作成の考え方

AIツールを所見作成に活用することについて、さまざまな意見があります。
ここでは重要なポイントを整理し、適切な活用方法を考えてみましょう。

個人情報の適切な取り扱い

AIツールを使用する際は、個人情報の取り扱いには注意しましょう。

必要以上に恐れて使わないのは本末転倒です。
私はあまり気にせず、家族の状況などもAIに入力して相談したりします。

念の為、以下のポイントを意識して活用すると安心です。

  • 個人情報の匿名化
    実名の代わりに「Aさん」「1番の児童」などの表現を使用します。
    具体的な日付や場所名も避け、所見記入時に書き換えましょう。
  • 機密情報の扱い
    家庭環境や特別な支援に関する情報は、AIツールに入力しないようにします。
  • データの管理
    生成された文章や入力内容は適切に管理し、不要になったら削除します。

AIの役割を正しく理解する

AIツールの適切な位置づけ
  • AIができること
    ・教師が集めた観察メモの整理
    ・表現の幅を広げるための文章提案
    ・作業時間の短縮による効率化
  • 教師にしかできないこと
    ・日々の細やかな観察
    ・子どもの成長の本質的な理解
    ・個々の状況に応じた適切な評価

課題があれば教えてほしいし、良いところは伸ばしていってほしい。
そのための情報を集めてくれているのであれば、作成方法はなんでも良いです。

これは親である立場(子供3人います)も踏まえた考察ですが、重要なのは「子供を教師がしっかり見てくれているかどうか」です。

AIツールは、その観察記録を整理し、より良い形で伝えるための補助ツールとして活用しましょう。

より高精度な所見作成を目指すなら

本記事で紹介したツールは無料のAPIを使用しているため、誰でも気軽に試すことができます。
一方で、より高精度な所見作成を目指す場合は、Claude APIを使用するのがおすすめです。私はClaudeの有料契約+ APIの従量課金を両方使っています。

Claudeを使用するメリット:
・より自然な日本語表現
・修正の必要が少ない高精度な文章生成
・教育分野に特化した理解力
・安定した生成品質

費用:
・Anthropic社の提供するAPIを利用(5ドルから)
・利用量に応じた従量課金制
・所見作成程度の利用なら5ドル/回あれば概ね足りる(修正回数にもよります)

現在Claude APIにも対応できるよう準備中です。
特に大量の所見を効率的に作成する必要がある場合、作業時間を大幅に削減できる可能性があります。

一歩進んだ所見作成:Notionでの一元管理

education

所見作成をさらに効率化したい場合、NotionとNotion AIを組み合わせた方法がおすすめです。
先生方の間でも導入が増えている理由は、日々の記録から所見作成までを一元管理できる点にあります。

先生のNotion手帳もNotionで作成しています(ver2.0にアップデートしました)。

Notionでの校務管理例
週案や教材、所見素材を一元管理できます

Notionは無料で使えるため、まずは日々の記録管理から始めることができます。
AI機能を利用する場合は月額10ドルが必要ですが、以下のような包括的な活用が可能です。
※「Notion AI」という名称で、NotionにAI機能を付与することができます。

Notion AIの活用例
  • 所見作成支援
    ・蓄積した観察メモからの文章生成
    ・複数の表現パターンの提案
    ・文章の推敲と改善
  • 週案作成補助
    ・指導案のアイデア出し
    ・授業展開の提案
    ・教材作成のサポート
  • 校務効率化
    ・会議資料の要約
    ・保護者会の資料作成
    ・行事計画の立案

Notionの料金プラン:
・基本機能:無料(メモ管理、データベース機能など)
・AI機能:月額10ドル

まずは無料プランで基本機能を試してみることをおすすめします。
慣れてきたらAI機能を追加して、校務全体の効率化を目指しましょう。

特に、学校現場での活用がしやすいのがNotionの特徴です。
個人情報の扱いも含めて、セキュリティ対策もしっかりしているため、安心して利用できます。

まとめ:目的に合わせて選ぼう

所見作成のAIツールは、用途や状況に応じて使い分けると効果的です。
以下のポイントを参考に、自分に合ったツールを選んでみましょう。

使い分けのポイント
  • 本記事のフリーツール
    ・無料で手軽に試せる
    ・2つの視点からの所見を自動生成
    ・まずはAI活用を試してみたい方に
  • LINE経由の利用
    ・アカウント登録なしですぐ使える
    ・スマートフォンでの手軽な利用に
    ・少人数の所見作成向き
  • スプレッドシート連携
    ・クラス全員分の一括生成に便利
    ・表形式での管理が可能
    ・大量の所見を作成する場合に
  • Notion AI
    ・校務全体の一元管理が可能
    ・日々の記録から所見をシームレスに生成
    ・本格的な業務効率化を目指す方に
  • Claude API活用
    ・高精度な日本語生成
    ・修正作業の大幅削減
    ・安定した品質を求める方に

重要なのは、AIは教師の「代替」ではなく「アシスタント」だということです。
子どもたちの成長を見守り、理解を深めるのは、依然として教師の大切な役割です。

いろいろな方法を試してみて、自分に合った活用方法を見つけてみてください!

仕事のやり方を劇的に変える教師のiPad活用術もよかったらご覧ください。

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