Notionで使えると便利なロールアップとリレーションについて解説します。
簡単にまとめると、
- リレーションは別のDBとDB内データを選んで紐づけること
- ロールアップは紐付けたデータからプロパティを引っこ抜くこと
せどりの管理表を例に、使い方を学んでいきましょう。
一人社長がより事業に集中できる環境づくり。
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リレーションとロールアップの使い方
まずはリレーションの簡単に図解です。
プロパティやデータベースがわからない方は「Notionの基礎」を先にご覧ください。
リレーションとロールアップを使うには、データベースが二つ以上必要です。せどりの管理表を例に構成から説明します。
追記:サブアイテム機能を使って1つのデータベースでも作成できるようになりました。
みやすく使いやすいのでおすすめです。リレーションとロールアップの概要を知りたい場合は記事を順にご覧ください。
» サブアイテムを使った売上管理表までジャンプ
「フリマの売買記録」ノートの構成(複製OK)
公開していますので、複製したい方は下記リンクからどうぞ。
仕組みの理解が不要な方は使い方の部分まで飛ばしてください。
中身を見ていただくと、データベースが二つ並んでいます。
購入したものと売却したもの、それぞれデータベースを作成し、リレーションでつないで管理します。
データベース① 購入物一覧
こちらは単純に購入したものを登録していくためのデータベースになります。
赤枠部分がリレーションというプロパティになります(名称は自由、初期アイコン右上り矢印をみてください)。使い方は後ほど説明します。
このデータベースは、購入したものを1つずつ登録するという前提で作成しています(例えば○△□の3種類セットを1000円で購入した場合は、○300円 △300円 □400円のように商品ごとに分けて登録)。
一定の在庫から減算していく場合は、プロパティや関数を修正して使ってください。
データベース② 売却セット
こちらは売却したものを登録していくデータベースです。
赤枠:リレーション
売却した商品をデータベース①から複数個選択します。
青枠:ロールアップ
赤枠で選択した商品の購入価格が自動的に計算されます。
黄枠:売買利益算出の関数
売却額と、青枠で計算した購入額計の差分を計算します。
各プロパティの設定方法
それではリレーション、ロールアップ、関数の設定方法を説明します。
リレーションの設定方法
どちらのデータベースから設定しても大丈夫です。
プロパティ→新しいプロパティ→リレーションと選択し、二つのデータベースを連携します。
後述する使い方でわかりますが、
連携したデータベースからデータページを選択して紐づけして使います。
ロールアップの設定方法
今回はデータベース②に設定しています。
ロールアップは紐付けたデータページの、プロパティを引っこ抜いて使用することです。
「リレーション」「プロパティ」「計算」と並んでいるので、まずは一番上のリレーションを選択します。
先ほどリレーションで連携したデータベースが表示されます。
リレーションを選択すると、中段下段の両方を変更することが可能になります(下画像)。
今回はデータベース①から売れた商品の購入額をひっぱりたいので、購入額を選択しましょう。
売れた商品=データベース②にリレーション追加されたページということです。
購入額の合計を知りたいため、「合計」を選択します。
関数の設定方法
今回は差分を計算するだけなので難しい事はありません。
関数prop()で売却額と購入額計の数値を使って引き算します。
関数の基本的な使い方は以下の記事で説明しているので、参考にしてください。
» 【Notion】Formulaの使い方の基本、if関数と四則演算
Notion Formula2.0でロールアップを設定する方法
ロールアップを使わないメリットはプロパティ数軽減
2023年9月のアップデートでドット記法が解禁になりました。
難しいことは言わず、「ロールアップを使う必要がなくなった+ロールアップよりも自由に抽出できるようになった」とだけ理解していればOKです。
ロールアップでは、出力した値を関数で使う場合、3ステップが必要でした。
- ロールアップ関数を作る
- 選択肢から選んで出力する
- 出力した値を使うときは関数に入れる
例えば算出した”合計”に「手数料をつけたい」場合は、さらにプロパティを増やす必要がありました。
関数2.0では関数プロパティを1つ追加するだけ解決できます。
if(
empty(prop("購入したもの")),"該当なし",
/* リレーションがなければ「該当なし」と表示 */
prop("購入したもの").map(current.prop("購入額")).sum()+prop("手数料")
/* ある場合は手数料を加算して表示 */
)
赤文字部分で今までのリレーションと同じことをしています。
関数2.0でロールアップを実現する方法
リレーションを関数で指定すると、上図のようになります。
この状態だと配列ではあるものの、だるま落としが何個も入った配列になっています。
だるま状態では上手く処理できないので、青い段だけ取り出してあげる処理が必要です。
だるまの青い段だけを取り出すには、だるま列配列名.map(current.プロパティ名)と記載します。
current(直訳で”現在”)は単に、現在の値を引っ張ってくる言葉として覚えてください。
現在のプロパティ名を持ってくるので、値が変われば関数の結果も変わります。
ロールアップを多用していた方は.mapも多用します。
ロールアップの方が楽ですが、慣れてきたらプロパティがスッキリする関数です。
テンプレートに上記も盛り込んでありますので、複製して試してみてください。
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各データベースの使い方
データベース① 購入物一覧
こちらは購入したものを登録していくだけです。リレーションは入力する必要はありません。
※入力はどちらのデータベースからでも行えますが、この使い方では必要ないという意味です。
画像やURLも一緒に管理したい場合は、新しくプロパティを作ると使い勝手が上がります。
データベース② 売却セット
売却したらデータベース①から売却物を選択し、売却額を登録していきます。
ここまで入力したら、こちらのデータベースの更新は終了です。
リレーションデータベースから売却したものを選択すると、自動的に購入額計と売買利益が計算されるようになっています。
データベース 合計行の出し方
合計の表示であれば関数は不要です。標準機能として搭載されているので、以下の通り設定しておくと便利です。
チェックボックスの数を数えたり、平均を表示したり、標準機能で日常生活には十分な関数を使うことができます。
実例
私は玩具の売買記録をこちらで管理しています。
少し手が加えてあって、売却予定とお気に入りというチェックボックスのプロパティを追加しています。
「残っているもの」と「売却予定」はデータベース①にフィルターがかかっているだけの表示用です(右上がりの矢印がつきます)。
商品を絞りたい場合に、いちいちフィルターをかける必要がなくなる方法です。今はビューで分けたほうが見やすいと思います。
損益の計算方法
「残っているもの」で、自宅に残っている商品の購入額計がわかります。
お気に入りの商品を購入するのに43,176円使っていますが、利益が28,462円あるため、実質14,714円でお気に入り商品を全て購入できたことになります。
せどりではなくお気に入り整理なのでこの程度の管理ですが、しっかり組めば利益計算も自動化できます。
サブアイテムを使って売上管理する方法
公式のサブアイテムの使い方もご参照ください。
サブアイテムを使うと自動的にリレーションを組んでくれます。
上記では、ABの売上3,100円とCDの売上4,500円を入力することでロールアップ売上計7,600円を算出しています。
あとは関数で利益を出すだけ。不要であれば右2列のリレーションは非表示にもできます。
サブアイテムをたたむことで、非常に簡潔でみやすい管理表になります。
この方法だとサブアイテムに数値を入力しないと計算できません。以下のような関数を使えば親アイテムだけへの入力にも対応できます。使いやすいようにカスタマイズしてお試しください。
if(prop("売上計") != 0, prop("売上計") - prop("仕入額"), prop("売上") - prop("仕入額"))
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1台あたり86円なので、1,000円強のAppleCare+加入者はマジで勿体無いので必見。
リレーションとロールアップの使い方 まとめ
- データベース二つ以上を連携する便利な機能がリレーションとロールアップ
- リレーションは別のデータベースから各データを丸ごと引っこ抜いて紐づけること
- ロールアップは紐付けた各データの要素を引っこ抜くこと
簡単な売買価格計算やせどり管理は、リレーションとロールアップが便利です。
ご自身が管理したい項目に合わせて、プロパティーを追加してご活用ください。
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コメント
コメント失礼します。
notionで在庫管理をする際、同じ商品が複数あるパターンの場合に【数量100】から1個ずつ【売却したもの】に移していくということはできるのでしょうか?
makさん
コメントありがとうございます🫒
(7/24 編集)ボタン機能実装で可能になりました。
https://parlor-dice.com/notion_template/
こちらの記事で解説しています。
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